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高樹(35)
T164 B80(B) W56 H84
投稿日時
小糠雨が風にのり
まとわりついてきた
遠くのビル群が白く霞んで
肌は湿度でベタつく
時折りぽとりと顔に水滴が飛んだ
傘から滴る雨が集まり
つるりと落ちて
濡れて重く貼り付く服は
煩わしく身体を冷やしてゆく
いっそ服を脱ぎ捨て
不快な雨も何もかも全て
忘れられたらいい
浴室とベッドだけの
何もないあの部屋で
冷んやりしたシーツに身を横たえて
木曜日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
投稿日時
見ることも触れることも出来る
ただ、その存在を理解することはない
もし理解できたら興味も好奇心も
持てなくなりそう
女が女を嫌って、女が女を好きなように
異性は近似種でありながら
身体の構造も脳の動きも違う
全く違う生命体だ
毎日違う女を抱きたいと思う
ハーレムの王さまだろうと
敬虔な信徒であろうと
一途な青年であろうと
「異性」は理解できない
毎日宇宙人と接している気分だ
さまざまな反応を見て楽しみ、
思考や感情に触れて興味をもつ
同種ではなく異性として
意識することで好奇心をもつ
興味こそ最高であり至高である
木曜日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
投稿日時
いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす
『色は匂へど 散りぬるを』
『我が世誰ぞ 常ならん』
『有為の奥山 今日超えて』
『浅き夢見し 酔ひもぜず』
『花は咲いても散ってしまうのに』
『永遠に同じ姿でこの世に居続ける人も物もない』
『つらく・きびしく・険しい人生という山を今日も一つ乗り越えて』
『酔っ払っているかのように、真理から目を背け、はかない夢を見ないように』
…毎日ドラえもんのどこでもドアで
通勤したいし、アインシュタインには
永年生きて欲しかったし、
苦労は買ってでもせよってくらいには
苦労したし、真理、悟りを開いた者のみが
阿闍梨だという認識なので夢ばかり見て
一般ピープルを満喫しております！
げ、月曜日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
投稿日時
唐揚げにマヨネーズは正義
はっきり分かるんだね
そんな私はレモンかける派
コレステロールや
GOT数だかGAT数だかに釘さされ、
eGFRがどうのと言われたって
美味いものは美味い
嗚呼イキソウ
月曜日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
投稿日時
言葉で気持ちよくして
そう言われても何も思い浮かばない
これは人生損をしている気がした
いかんとばかりにエロ漫画を漁るが
自分の性癖が偏っている為に
なんの参考にもならない
本屋で立ち読みしたら
むっちり若い女性から
◯◯して欲しいんでしょ？
私のマ◯◯気持ちいいでしょ？
的な言葉が散逸されたが
どうもピンとこない
自分というゴボウのような体型と
ジャンルが違う気もする
あげく、通りすがりの男性に
咳払いされ「正気か？」という視線に
だんだんと耐えられず店内を移動した
大変遺憾に思う
こんな時ほど福沢諭吉の
天は人の上に人を作らず…とあるように
寛容な社会と勤勉を
女性の我が身にも許して欲しいものだ
世知辛い世の中である
もう少し言葉を覚えて
リトライしたいが
多岐に渡り過ぎて難しいジャンルである
金曜日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
投稿日時
「あんなバケモノにだって親はいるんだ」
歌詞の一節が頭から離れない
誰しもが狂ってる
イカれ帽子屋みたいに
紅茶を振る舞うふりして
イカれた世界のいい加減で腐敗した空気が
未熟で愚かで自信のない自分でも
潜り込んで
なんとなく生きていけるような
気にさせてくれる
許してくれそうな空気で
今日も1日が過ぎていく
金曜日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
投稿日時
やはり書かないと自分の思考を辿れない
忘れたり、自分が何を思い感じたか
どう考えていたか辿れなくなってしまう
自分を知るには、あまりに不利だ
自分という者がいい加減で、
忘れっぽくて、記憶力がなく
信用ならないのを痛いほど理解している
だから私は自分を信じない
書いて、確認して、振り返って
痛みや傷を忘れないようにしていても
それすら私を裏切る時がある
私が本当に知りたいのは自分の内側だ
これは宗教に近いかも知れない
あるいは信念かもしれない
知らなかったせいで3度死んだ
蘇る度に不思議な気持ちになる
ここにいる自分は誰なんだろうと
生涯をかけて知ってゆく
どう生きたかったのか
どう死にたかったのか
どんな存在になりたかったのか
人生なんて、そんなものだと思っている
死ぬまでの暇つぶしだ
金曜日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
投稿日時
土を叩く勢いで雨がぱたぱた
音を鳴らして舞い落ちる
ぱたぱたぱたぱた
忙しない足音のように
干からびてシワの寄った向日葵も
葉先を黄色くした朝顔も
みんなみんな濡らして
黒雲から流れる慈雨を飲みこむ
裸足で土の上を踏み締めて
雨だ雨だと喜んでいる
ぱたぱたぱたぱた
可愛らしいダンスを踊る
カエルもトカゲもカタツムリも
葉隠れから雨粒を食べて
夏の慈雨に感謝する
妖精すらもひらひら踊る
木曜日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
投稿日時
ただ一度きりの戯れを
今生の喜びとして胸に秘めん
先を行く君はなく
口を縫い耳は切り目は抉り
湖面の底に沈めて
墓の先まで持ち去るのみ
今生にあっても我が身は
居ないと思わん
ただ君の幸せをば願えば
夜鷹たれば尚更に
空すら光なく
木曜日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
投稿日時
薄く薄く
ひらひらした
スカートが翻る
君の足首は
トーストみたいに
こんがり焼けて
健康そうな四肢も
横顔も
君の襟足からのぞく
白い胸元も
その全てが夏の匂いをさせる
空に浮かんだ白雲
木曜日出勤します
10:00〜16:00
ご用命をお待ちしてます
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