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アラビアンナイト 川崎 / ソープ

8:30~翌0:00

当日予約8:00~

神奈川県川崎市川崎区堀之内町13-8

JR川崎駅/京急川崎駅 ※送迎車ご用意致しております。

入浴料 11022,000円~

利用可能カード:VISA、MASTER

044-233-4152

※お電話の際に「ビンビンで見た」とお伝えください

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アカリ

アカリ(21)

アカリ(21)

T164 B88(E) W56 H87

文字に咲く花【結】

待ち合わせは古いビルの2階にある喫茶店。

剥き出しの木の匂いが濃く漂う店だった。

先に着いてしまった私は

席に尻を下ろして

いち早く木との一体化を試みていた。

そして木目が腰辺りまで

せり上がってきたような、そのぐらい。

階段を上がってくる女性の姿が見えた。

一目でリカだと、すぐにわかった。

彼女はいわゆる丸の内系OL

といった装いで、清潔感のある

ジャケットに淡い色のブラウス。

アイコンの横顔よりも

落ち着いた大人びた雰囲気だった。

「はじめまして」

着座の前に笑顔で挨拶する彼女に

私は木にはった根を

引っこ抜いて礼を返した。

彼女はメニューも見ずにコーヒーを頼むと

おもむろにバッグからスマホを取り出した。

電子書籍派なのかしら?

「ねえ、この子見てほしいんだけど」

新しく発掘した新人作家だろうか?

スマホに目を落とす。

フリフリの衣装。戦隊モノのような色合い。

無数のサイリウムの残像が

原色の照明に集る月光蛾のように

狭いキャパを埋めている。

これは、地下アイドル、というやつだ。

しかも彼女ら、韓国語である。

日本のアニソンなどカバーしている。

とんでもなくしんどいことが

起ころうとしている。

地下アイドルだけでも

全く守備範囲外なのに

そこに韓国という異文化まで加わっては

もはやUMAだ。

「ああ…」と私が呻吟を漏らすよりも早く

リカは二倍速で語り始めた。

「顔が骨格レベルで美しいの。

ステージングも天才的で

特に2番のBメロが…」

話はMCの構成、衣装の変遷

ファンアートのクオリティ

海外ライブでの神対応

更には推しとブリトニー・スピアーズの

比較検証に至るまで…

洪水のように話は続いた。

私はサムギョプサルとチャプチェの

ひつまぶしを味噌田楽で固めて

納豆味噌と共にチゲ鍋で

煮込んだものを見るような虚ろな目で

その声を聞いていた。

何度か我に返り、乾坤一擲の合間を縫って

文壇の話を差し込もうとも試みた。

「芥川賞と直木賞が

両方該当作なかったのって

最近求められてる作風が――」

「ああ、そういうこともあるよね。

で、こっちがブリトニーの

発声時の周波数なんだけど

推しと比べて――」

焼け石に水。台風にポメラニアン。

投げた話題は

巻き上げられて二度と帰ってこなかった。

そして私はまた元の暴風雨に

ライフラインもなしで晒された。

そして2時間後「やっと話せてよかった!」

彼女は満足げにそう言うと

この後、ファンミがあるから!

と言って、足早に席を立って店を後にした。

取り残された私と目の前のコーヒーは

すっかり冷め切っていた。

耳の奥に薄くこびりついた

チゲ鍋アイドルの歌が

微かに鼓膜にリフレインしている。

…あの文通での彼女は

果たして誰だったのだろう?

幻?ゴースト?ニューヨークの?

あの、デミ・ムーアがろくろ廻してるやつ?

マッチョが後ろから

抱き着いてくるシーンと共に

ライチャス・ブラザーズの

名曲が脳裏に蘇った。

それは雑音を優しく拭って

緩やかに聴覚を浄化してくれた。

しかし、文字と言葉で

こんなにも人格が二分化するものだろうか?

いや、私も

人のことは言えないのだけれども。

それにしたって、これはもう

ジキルとハイドではないか。

ということは、薬物?

なるほど、彼女にとって

推しは薬物なのかもしれない。

文字の中のリカは

確かな文学少女の形をしていた。

実際に会った彼女は

推し活の通り魔だった。

実像とは一体なんだろう。

人は、文字だとよく見える。

立体になると、途端にぼやける。

当然のことながら

想像の活力と、実働の活力は

全く性質が違う。

両立もできない。

が、宙ぶらりんで生きることもできない。

片方に寄っては

もう片方から責め立てられる。

これは本質的欲求と社会的仮面の

ジレンマに似ているな、と思った。

されど、私は

文字の中のリカのことが好きだった。

文字の中にしか咲かない風景も

あるのかもしれない。

文字の中でのみ完結する人間関係の美しさ。

実体を伴わない儚さ。

その冷たさ。その暖かさ。

逢瀬の薄氷を踏むまで、それは

優しさが奥深さを連れてくるように

確かな形でそこにあった。

私は帰路の雑踏のメロディーの中で

静かにアプリを消去した。

地盤を踏み抜いてしまわないように。

軽やかに。

?アカリ?

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