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アラビアンナイト 川崎 / ソープ

8:30~翌0:00

当日予約8:00~

神奈川県川崎市川崎区堀之内町13-8

JR川崎駅/京急川崎駅 ※送迎車ご用意致しております。

入浴料 11022,000円~

利用可能カード:VISA、MASTER

044-233-4152

※お電話の際に「ビンビンで見た」とお伝えください

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アカリ

アカリ(21)

アカリ(21)

T164 B88(E) W56 H87

本日出勤 11:00〜19:30

トニーの馬鹿【訶】

?

(お題:タイムスリップ

言語の壁、コミュニケーションの今昔)


なんでそんなことがわかるかって?

それは同室のロバートが大のアニメ好きで

日本語がペラペラだったからだ。

じゃあロバートに

直談判して貰えばいいじゃないか

という話だが、なんということか。

彼はこれを面白がって

決して協力してくれない。

「お前がいなくなったら

ジャパニーズアニメの話を

聞けなくなるだろ?」

ロバートはそう言って

いつも気楽に澄ましている。

他人事だと思いやがって。

?

こうなったら

兎にも角にもにも上官にかけあうしかない。

しかし実際、部隊長はトニーのことについて

毎回頭を悩ませていた。

そして、毎回の珍騒動に

もはや呆れ果て、疲れ果て

ある種の思考的虚脱状態に陥っていた。

もはや筆山がトニーでなくても

軍事演習ができれば問題ない

という考えにまで堕落していた。

なんたる軍務違反であろうか。

もしそんなことが露見したら

国際問題になるとは思わないのか。

しかし彼は、訓練中以外

魂が抜けたように

コーヒー片手に

中空に目を彷徨わせるばかりで

そのくせ、そのコーヒーは一口分も

減っているところを見たことがない。

軍人、失格。

もはや廃人である。

筆山は戦時中、丙種に分類されて

戦役を逃れた太宰治のことを

極地的に羨んだ。

何故に文人墨客たる己が

こんな兵役を強いられねばならんのか。

何故にこんな

物騒な軍服を着ねばならんのか。

太宰だって着なかったのに。

まして我が日本国民の大半は

未だ大局を見ず

平和ボケの真っ最中だというのに。

いつ果てぬ仮想塹壕戦の中に

渦巻く煉獄の中で

己だけが外国人として

終わりなき旅路を歩かされている。

このままではこの先の行き止まりに

骨を埋めることになってしまう。

なんとかしなければ。

そう思いながら

筆山は今日も黄ばんだ

トニーの軍服を一人洗い続けていた。

漂白剤を入れすぎて

もはや迷彩柄が寒冷地仕様になりつつある。

一度、漂白剤の海に顔を突っ込んでみたが

残念なことに頭の中が

真っ白になることはなかった。

「おいおい、なんだ白い顔して。

ジョーカーに憧れてテロでも起こす気か?」

ロバートの馬鹿笑いが兵舎の窓から

広がる空に吸い込まれて

異国の空気を震わせた。

筆山の拳も震えていた。

青空の中に、消えた編集者のニヤつきに

似た雲が流れていた。

あってもなくてもいいような雲だったが

それはとても遠くに感じた。

目を閉じると、祖国も遥か彼方に浮かんだ。

浮かんで飛んで壊れて消えた。

筆山はその日も一日

異国で泥と砂塵と思弁の海に沈んだ。

そして夜。

いつものように硬いベッドの上で

丸まって微睡みに堕ちた。

二段ベッドの上の

ロバートの寝言が微かに聞えた。

「Keep your head down… Tony…」

?

目が覚めると、激しい轟音が響いていた。

筆山は泥濘の中に這いつくばっていた。

なんということだ。

己は軍事演習中に微睡んでしまったのか?

しかも昨晩寝入ってから

ここまでの記憶が飛んでいる。

ストレスか?頭でも打ったか?

それともロバートの放屁か?

昨日の晩飯には確か香辛料が多かった気が…

「Keep your head down!

頭を下げろ!トニー!」

前方でロバートが叫んだ。

瞬間、彼方から機関銃の鉄の刃が

容赦なく地表を薙ぐように襲い掛かった。

伏せて尚ギリギリのところを狙ってきた。

おかしい。

気付けば塹壕がいつもより深い。ガンッ。

後方で鉄塊が鉄兜を叩く鈍い音がした。

更に遠方で兵士たちの叫び声が聞こえた。

機銃掃射の音に混じって、あちこちから

悲鳴、怒声、呻き声が聞こえる。

なんだ?一体これはなんだ?

「ロバート、一体こりゃどういうことだ?」

「ああ?何がだよ」

「こりゃ本当に軍事演習なのか?」

「ついに頭イカれたか?

おいトニー、しっかりしろ」

「いや、俺は正気だ。

多分、記憶が飛んでるだけだ」

「まあ、正気でいろって方が

無理な注文かもしれねえな。こりゃ」

「確認させてくれ。

ここはどこだ?今はいつだ?」

「ここは十一月末のスイス国境だ。馬鹿野郎」

「何年?西暦何年だ?

相手は?何処の兵士だ?」

「1914年のドイツ軍だ。

目ぇ覚めたかよ、浦島君」

浦島太郎の話を知っているほど

ロバートが日本通だったということに

筆山は不覚にも感心した。

そして絶望した。

思えばこの取材旅行に来てからこっち

わけのわからないこと続きだったが

今のこれはそんなレベルじゃない。

戦争だ。戦争が起こっている。

軍事演習でも何でもない。

本物の大人災だ。1914年。

まさに第一次世界大戦の幕開けの年。

その悪夢そのもので名高い塹壕戦が

おそらくここ。

スイス国境の西部戦線。

目の前が黄土色一色になった。

いつぞやと同じ格好で

筆山は土塊に突っ伏していた。

涙を隠すためではない。

頭が思考を拒否し、運動を止めた。

ドッペルゲンガーの次はタイムスリップ。

理解できない。

漫画じゃないんだぞ。

ましてや小説でも絵画でもない。

そういえば絵守は元気にしているだろうか?

こんな今生の別れも

クソもないような羽目になるくらいなら

最後の誘いに乗って

一緒に美術館に行ってやればよかった。

そう思うと、余計に泣けてきた。

滲んだ瞳の向こう側の世界で

絵守がニヤニヤ顔で

画布に絵具をのたくっていた。

その彼方から、絵守の声がした。

「これは大賞を狙えそうですぞ!」

その嬉しげな響きに

何だか己への嘲りが

含まれているような気配を感じた。

筆山はムカついた。

ムカついたおかげで黄泉返った。

なんだか絵守が己にとって

良からぬ絵を拵えようとしている。

そんな予感がしたのだ。

あの野郎。帰って一発ぶん殴ってやる。

こんなところで死んでたまるか。

友を殴るまで生き延びよう。

筆山は静かに心でそう誓った。

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?アカリ?

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