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アラビアンナイト 川崎 / ソープ

8:30~翌0:00

当日予約8:00~

神奈川県川崎市川崎区堀之内町13-8

JR川崎駅/京急川崎駅 ※送迎車ご用意致しております。

入浴料 11022,000円~

利用可能カード:VISA、MASTER

044-233-4152

※お電話の際に「ビンビンで見た」とお伝えください

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アカリ

アカリ(21)

アカリ(21)

T164 B88(E) W56 H87

本日出勤 11:00〜19:30

走れ、二八番(お題:ランナーズハイ)【吽】

?

そして次の日。午後3時。

浅野谷は仕事用のスーツを着て

小都会のコンビニ前にいた。

相手は余程の金持ちということで

きっと高級ブランドショップの

近くかなんかで落ち合うのだろうと

高を括っていたのだが、さにあらず。

しかし、何故にこんな

陳腐な場所を指定してきたのか。

「上級国民の方々は

市井で目立つのを嫌います。

だから市井に溶け込んで

普段ご自分たちが絶対にお召にならない

一般国民の生活物資を大いに買い漁って

その感慨を味わってみたい。

なんて物好きな方も多いんです」

ははあ、なるほど。

ではその金持ちは、このコンビニごと

買い占めるつもりかしらん。

その場合

俺は何を手伝ったらいいのだろうか。

商品説明?荷物持ち?

…そんな思弁に耽っていると

向こうから、上下ユニクロのような

ラフな格好をした男が

駆け足でこっちに向かってきた。

男は受口と名乗った。

何でも市井に溶け込むために

こんな安っぽい恰好をしているのだと言う。

なるほど異常な金持ちともなると

こんな買い物一つするにしても

一々何かと大変な手順を

踏まなければならないのか。

ひょっとしたらこの人たちの魂は

俺たちのそれより

不自由なのではなかろうか。

刹那的異文化コミュニケーションの中

浅野谷は受口に対して

ちょっとした同情を勝手に覚えた。

「じゃあ俺は店内の商品を

ちょっと物色してるから

このカードでそこのATMから

残高全額引き出しておいてくれ。

なに、ちょうど

要らなくなった口座なんでね。

結構お金が嵩張るかもしれないから

紙袋かなんかに入れて纏めたら

俺に渡しに来てくれ」

「ええ?

ホントに全額出しちゃっていいんですか?」

「ああ全額だ。早くしてくれ。

こっちも時間が惜しいんでね」

そういうと受口は店の死角に消えていった。

仕方がないので、浅野谷は言われた通りに

キャッシュカードをATMに突っ込んだ。

「このカードはお取り扱いできません」。

冷たく突き放すように

そんな一文が表示された。

どういうことだ?

受口がカードを間違えたんだろうか。

とりあえず受口を探そう。いない。

外は?いない。

あれ?どゆこと?

おーい、受口さーん。

?

それからしばらく探しても

受口は見つからなかった。

急用でもできたのか?

それにしたってカードを置いていくなんて

いくら上級国民とはいえ

迂闊過ぎやしないか?

というかこれ、金はどうなるんだ?金は?

そう思って心配になった浅野谷は

急ぎ焦って架田に電話した。

「はいはい」

「あ、架田さんですか?

受口さんがいなくなっちゃったんですけど」

「ああ、それね。

カードが使えなくなったのは

被害者が勘付いて通報したからだよ」

「へ?」

「だから被害届だされるまでの

スピード勝負なんだよ。

受口は、成功した時に、あんたが金を

持ち逃げしないように見張ってた。

だからカードが使用できませんって

表示を確認した時点でとっくに撤退してる。

今、警察がATMからの情報で

そっちに向かってるから

あんたは…

とりあえず頑張って逃げてみたら?」

浅野谷の頭の中で

架田の言葉がグルグル回っていた。

え?なにこれ?どういうこと?

一個も意味わかんなかったんですけど。

「え~と

とりあえず逃げればいいんですか?」

「うん。まあマスクもしないで

ATMのカメラにばっちし映ってるから

ぶっちゃけ無駄なんだけどね。

あ、知ってる?

ATMのカメラって

赤外線で全部透けて見えるんだぜ。

だから普通のマスクじゃ

付けても付けなくても一緒。酷い話だよな。

乳首まで透けて見えるんだぜ?

人権侵害もいいとこだよ」

「ええと、じゃあ逃げなくていいんですか?」

「どっちでもいいよ。

大体こういうの引き受ける奴って

馬鹿な大学生とか

シャブ中が相場なんだけどね。

あんたみたいに

正業やってる人間は珍しいよ。

こっちは捨て駒で使うだけだから

別に誰でもいいんだけど」

「そうですか。

それにしても架田さんは

なんで用済みの僕と

こんなにお喋りしてるんですか?」

「そりゃ案件が潰れて暇になったからだよ。

あんたも暇なら逃げたら?

そんでどっかで顔変えれば

もしかしたらもしかするかもよ」

「そうでしょうか」

「そうだよ。走れフォレストガンプ」

最期まで飄々とした調子で話していた架田は

そういって電話を切った。

?

気が付くと浅野谷は走っていた。

何処へ向かってかはわからない。

何かから逃げるために走っていた。

一寸先すら見えない

不条理の霧の中を走っていた。

理不尽が透明な壁となって

行く先に等間隔に立ち塞がっていた。

浅野谷は走り続けた。

走りながら透明な壁を

ぶつかりながら叩き割っていった。

壁を一つ割る度に破片が体に刺さって

刺さったところから

血の代わりに、思考そのものが

流れ出ていくような感じがした。

それは得も言えぬ恍惚感を生んだ。

壁を割る度に、浅野谷の頭の中は

どんどん白くなっていった。

浅野谷は走り続けた。

壁を割り続け、体中が破片だらけになった。

頭の中も真っ白になった。

やがて肉が見えない程に

破片が体を埋め尽くした。

すると、白一色の頭の中が突然

絶頂に達したかの如く

スパークして弾けた。

と同時に、身体全体の筋肉が膨張し

突き刺さっていた破片を跳ね返し

辺り一帯へ四散させた。

破片は道行く通行人たちに突き刺さって

人々はあまりの痛みにその場に倒れ伏し

転げ回り、のた打ち回った。

対して浅野谷の方は

破片によって空いた穴から

一斉に空気のようなものが

抜け出し始めていた。

その噴射により

浅野谷は遥か天空の青へ

吸い込まれるようにして消えた。

雲を突き破って高みに到達した浅野谷は

こんだ地平と平行になり

零式艦上戦闘機のように

空を切り裂きながら大気圏を疾駆した。

太平洋を渡り、アメリカ大陸を

横断しつつあった浅野谷はしかし

ドミニカ共和国辺りでガス欠となり

中身を失った体は皮だけのフニャフニャ。

シチューの素を入れ忘れたシチューのような

グダグダな存在となってしばらく滑空を続け

バミューダトライアングルに

差し掛かったところで謎の渦に巻き込まれ

そのまま虚数空間の彼方に消えた。

?

浅野谷の行方は誰も知らない。

?

目が覚めて、飛び起きた。

全身が汗でびっしょりだ。

嗚呼、なんだ夢か。

それにしてもなんたる夢か。

縁起でもない。

「28番、何起きてんの。早く寝て」

柵の向こうから

感情の籠らない不愛想な声が飛んできた。

「あ、はい。すみません」

浅野谷は再び

煎餅布団に包まって身を小さくした。

ベトついた汗が不愉快に体を冷やしていく。

浅野谷はその冷たさに身を委ねて静止した。

夜も眩しく雑居房を照らす蛍光灯の光が

いつまでも瞼の裏から去ってくれなかった。

?

?アカリ?

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