青い春というのは

晴れた空の

明け方にのぼる太陽なのか

もしくは

夕空の薄い消えそうな青と

混じりゆく

暮れゆく太陽の黄金色なのか

あの絵画のような美しい

儚いロマンスブルーを

青い春というのだろうか

それとも教室のカーテンをゆらす

心地いい風か

あるいは

暗がりに光る夏祭りの提灯の

ぼんやりした灯りか

鮮烈な場合もある

走り出した決別の瞬間か

自らの足で初めて立った時か
 

止められない絶望を

ただ正視するしかなった無力を

噛み締めた時か

常に怯えて地を這い

息を殺してヘドロに身を隠した時か

漫然と苛立ち

自他の血に飢えていた時か

人の心を作る確かな材料が

青い春だ

確かに光る、黒くも赤くも

黄金色にも見える心のパーツが

生きとし生けるもの全てに

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