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アラビアンナイト 川崎 / ソープ

8:30~翌0:00

当日予約8:00~

神奈川県川崎市川崎区堀之内町13-8

JR川崎駅/京急川崎駅 ※送迎車ご用意致しております。

入浴料 11022,000円~

利用可能カード:VISA、MASTER

044-233-4152

※お電話の際に「ビンビンで見た」とお伝えください

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アカリの写メ動画一覧

アカリ(21)

アカリ(21)

T164 B88(E) W56 H87

本日出勤 11:00〜19:30

  • 投稿日時

    罰の配達人(お題:罪と罰)【起】

    ――罪は誰のものでもないが

    罰だけは届けに行く。

    ?

    「芋蔓銀行から参りました。受口と申します」

    言いながらババアに名刺を手渡す。

    「あの、何が原因かは芋蔓銀行さんの方で

    まだわかっていないのですか?」

    胡乱な目つきでババアが問い返してきた。

    なんだか訝しんでいるような口調だ。

    こっちのセキュリティに問題が

    あるんじゃないかと言いたいんだろう。

    どうせ普段から迂闊に個人情報を

    ホイホイあちこちに書き込んでいるくせに

    太々しいババアだ。

    そうやって被害者ヅラして責任転嫁しながら

    生きてきたんだろう。

    こんな高級住宅地でふんぞり返ってるような

    ジジババどもは皆そうだ。

    十分前のこともろくに覚えてないくせに

    何かあると何でもかんでも

    周りのせいにしやがる。嗚呼、ヤダヤダ。

    こういう老害にはなりたくないね。

    「現在調査中でございます。

    被害拡大を未然に防ぐため

    取り急ぎ伺いました。

    とりあえずこちらの方からご確認を…」

    俺は早口でそう言うと、早速

    カードの再発行手続きに取り掛かった。

    ?

    「当銀行の鴨川様名義のカードから

    不正な引き落としが確認されました。

    今、担当のものを向かわせますので

    早急にカードの再発行手続きを

    よろしくお願いします」

    西澤がトバシの携帯で

    モシモシしたのが15分前。

    まともな人間ならこの時点で相手にしない。

    知らない携帯番号に

    出るなんてことをまずしない。

    だが、このババアは出た。

    この時点で、こいつが世間並みの判断力も

    欠いている馬鹿だということがわかる。

    そして西澤の話を鵜呑みにして

    半ばパニックになったババアは

    しばらく思考停止

    真っ先に口座を確認することもしない。

    そこでババアが冷静さを取り戻す前に

    俺が訪問する。

    そのギリギリ怪しまれない

    インターバルが15分。10分だと早過ぎる。

    これは現場経験で身に着けた勘だ。

    ?

    「まあ、口座を確認されたところで

    不正アクセスのお引き落としに関しては

    こちらで処理しておいた~

    とでも言っときゃ問題ないよ」

    去年、雑居ビルのワンルームで

    初めて会った西澤の眼は

    真っ赤に充血していた。

    カーテンを締め切った部屋には

    ソファー、長テーブル、丸椅子

    液晶テレビ、パソコンデスク

    トバシの携帯、カップ麺の段ボールなんかが

    雑多に配置されていて、纏まりがなかった。

    「口座確認からの即通報

    ってケースもあるだろう」

    「相川くんは心配性だなぁ」

    西澤は真っ赤に充血した目を

    テレビに向けている。

    「ちょっとでもヤバい匂いしたら

    トンズラすりゃいいだけじゃん」

    「俺は走るのが苦手なんだよ。

    地に足がついてないからな」

    「うまいこと言うね」

    西澤は画面から目を離さず

    ガラス管に火を当てた。

    水がぼこ、と鳴った。

    甘い匂いが部屋に広がる。

    なんだかムカついてきた。

    「取り分は?

    草吸って電話してるだけのヤツが

    多く貰う道理はないぞ」

    「相川くんさぁ、勘違いするなよ。

    案件も替え玉もトバシも

    全部こっちが用意してんだよ。

    相川くんは全部お膳立てして貰った上で

    指示通り動くだけ。立ち位置わかってる?」

    言いながら西澤は

    天井に紫煙を大きく吹きかけた。

    西澤の言い分は最もだった。

    俺はそういう細々したことが嫌いだ。

    片耳の形が変わるまで

    受話器を離さないなんて御免だし

    足元を見てくる板屋に頭を下げながら

    トントン以上の条件で

    替え玉を作らせる話術もない。

    だが俺は知っていた。

    西澤のもう一つのシノギである援デリ。

    そこの女がほとんど

    外国人少女であることを。

    「どうだろうな。

    少なくとも俺はロリペド野郎に

    頭を下げることは絶対にしない」

    「なんだと?」

    西澤が初めて赤目をこちらに向けた。

    韓流アイドルのなりそこないのような

    中途半端に整った顔に、覇気のない無表情。

    不愉快な面構えだった。

    「お前がトバシ作りに行く口実で

    タイで滅茶苦茶やってんのは

    聞いて知ってんだよ。

    んでそこで買い叩いた未成年使って

    富裕層に売り飛ばして

    自分も商品に手つけてお楽しみか。

    いいご身分だよな。反吐が出る」

    「相川くん、仕事しにきたの?

    それとも喧嘩売りに来たの?」

    西澤の眉間に八の字が浮かんだ。

    修羅場を潜ったことのない浅い溝。

    「元泥鰌会の不良

    だかなんだか知らねえけどな。

    兄貴分に裏切られて組抜けて

    最近娑婆に出て来たばっかの影戻りがよ。

    仕事振って貰えるだけでも

    ありがたいと思えや」

    「今なんつった?」

    殺意が、彼方の塀に常に向けられている

    殺意が目の前に溢れた。

    「あ、ヤバごめん。言い過ぎた」

    西澤がしまった

    というような顔をして見せた。

    「次に兄貴の話をしたら⚫︎す」

    冗談ではなかった。本気だった。



    ?アカリ?

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  • 投稿日時

    走れ、二八番(お題:ランナーズハイ)【吽】

    ?

    そして次の日。午後3時。

    浅野谷は仕事用のスーツを着て

    小都会のコンビニ前にいた。

    相手は余程の金持ちということで

    きっと高級ブランドショップの

    近くかなんかで落ち合うのだろうと

    高を括っていたのだが、さにあらず。

    しかし、何故にこんな

    陳腐な場所を指定してきたのか。

    「上級国民の方々は

    市井で目立つのを嫌います。

    だから市井に溶け込んで

    普段ご自分たちが絶対にお召にならない

    一般国民の生活物資を大いに買い漁って

    その感慨を味わってみたい。

    なんて物好きな方も多いんです」

    ははあ、なるほど。

    ではその金持ちは、このコンビニごと

    買い占めるつもりかしらん。

    その場合

    俺は何を手伝ったらいいのだろうか。

    商品説明?荷物持ち?

    …そんな思弁に耽っていると

    向こうから、上下ユニクロのような

    ラフな格好をした男が

    駆け足でこっちに向かってきた。

    男は受口と名乗った。

    何でも市井に溶け込むために

    こんな安っぽい恰好をしているのだと言う。

    なるほど異常な金持ちともなると

    こんな買い物一つするにしても

    一々何かと大変な手順を

    踏まなければならないのか。

    ひょっとしたらこの人たちの魂は

    俺たちのそれより

    不自由なのではなかろうか。

    刹那的異文化コミュニケーションの中

    浅野谷は受口に対して

    ちょっとした同情を勝手に覚えた。

    「じゃあ俺は店内の商品を

    ちょっと物色してるから

    このカードでそこのATMから

    残高全額引き出しておいてくれ。

    なに、ちょうど

    要らなくなった口座なんでね。

    結構お金が嵩張るかもしれないから

    紙袋かなんかに入れて纏めたら

    俺に渡しに来てくれ」

    「ええ?

    ホントに全額出しちゃっていいんですか?」

    「ああ全額だ。早くしてくれ。

    こっちも時間が惜しいんでね」

    そういうと受口は店の死角に消えていった。

    仕方がないので、浅野谷は言われた通りに

    キャッシュカードをATMに突っ込んだ。

    「このカードはお取り扱いできません」。

    冷たく突き放すように

    そんな一文が表示された。

    どういうことだ?

    受口がカードを間違えたんだろうか。

    とりあえず受口を探そう。いない。

    外は?いない。

    あれ?どゆこと?

    おーい、受口さーん。

    ?

    それからしばらく探しても

    受口は見つからなかった。

    急用でもできたのか?

    それにしたってカードを置いていくなんて

    いくら上級国民とはいえ

    迂闊過ぎやしないか?

    というかこれ、金はどうなるんだ?金は?

    そう思って心配になった浅野谷は

    急ぎ焦って架田に電話した。

    「はいはい」

    「あ、架田さんですか?

    受口さんがいなくなっちゃったんですけど」

    「ああ、それね。

    カードが使えなくなったのは

    被害者が勘付いて通報したからだよ」

    「へ?」

    「だから被害届だされるまでの

    スピード勝負なんだよ。

    受口は、成功した時に、あんたが金を

    持ち逃げしないように見張ってた。

    だからカードが使用できませんって

    表示を確認した時点でとっくに撤退してる。

    今、警察がATMからの情報で

    そっちに向かってるから

    あんたは…

    とりあえず頑張って逃げてみたら?」

    浅野谷の頭の中で

    架田の言葉がグルグル回っていた。

    え?なにこれ?どういうこと?

    一個も意味わかんなかったんですけど。

    「え~と

    とりあえず逃げればいいんですか?」

    「うん。まあマスクもしないで

    ATMのカメラにばっちし映ってるから

    ぶっちゃけ無駄なんだけどね。

    あ、知ってる?

    ATMのカメラって

    赤外線で全部透けて見えるんだぜ。

    だから普通のマスクじゃ

    付けても付けなくても一緒。酷い話だよな。

    乳首まで透けて見えるんだぜ?

    人権侵害もいいとこだよ」

    「ええと、じゃあ逃げなくていいんですか?」

    「どっちでもいいよ。

    大体こういうの引き受ける奴って

    馬鹿な大学生とか

    シャブ中が相場なんだけどね。

    あんたみたいに

    正業やってる人間は珍しいよ。

    こっちは捨て駒で使うだけだから

    別に誰でもいいんだけど」

    「そうですか。

    それにしても架田さんは

    なんで用済みの僕と

    こんなにお喋りしてるんですか?」

    「そりゃ案件が潰れて暇になったからだよ。

    あんたも暇なら逃げたら?

    そんでどっかで顔変えれば

    もしかしたらもしかするかもよ」

    「そうでしょうか」

    「そうだよ。走れフォレストガンプ」

    最期まで飄々とした調子で話していた架田は

    そういって電話を切った。

    ?

    気が付くと浅野谷は走っていた。

    何処へ向かってかはわからない。

    何かから逃げるために走っていた。

    一寸先すら見えない

    不条理の霧の中を走っていた。

    理不尽が透明な壁となって

    行く先に等間隔に立ち塞がっていた。

    浅野谷は走り続けた。

    走りながら透明な壁を

    ぶつかりながら叩き割っていった。

    壁を一つ割る度に破片が体に刺さって

    刺さったところから

    血の代わりに、思考そのものが

    流れ出ていくような感じがした。

    それは得も言えぬ恍惚感を生んだ。

    壁を割る度に、浅野谷の頭の中は

    どんどん白くなっていった。

    浅野谷は走り続けた。

    壁を割り続け、体中が破片だらけになった。

    頭の中も真っ白になった。

    やがて肉が見えない程に

    破片が体を埋め尽くした。

    すると、白一色の頭の中が突然

    絶頂に達したかの如く

    スパークして弾けた。

    と同時に、身体全体の筋肉が膨張し

    突き刺さっていた破片を跳ね返し

    辺り一帯へ四散させた。

    破片は道行く通行人たちに突き刺さって

    人々はあまりの痛みにその場に倒れ伏し

    転げ回り、のた打ち回った。

    対して浅野谷の方は

    破片によって空いた穴から

    一斉に空気のようなものが

    抜け出し始めていた。

    その噴射により

    浅野谷は遥か天空の青へ

    吸い込まれるようにして消えた。

    雲を突き破って高みに到達した浅野谷は

    こんだ地平と平行になり

    零式艦上戦闘機のように

    空を切り裂きながら大気圏を疾駆した。

    太平洋を渡り、アメリカ大陸を

    横断しつつあった浅野谷はしかし

    ドミニカ共和国辺りでガス欠となり

    中身を失った体は皮だけのフニャフニャ。

    シチューの素を入れ忘れたシチューのような

    グダグダな存在となってしばらく滑空を続け

    バミューダトライアングルに

    差し掛かったところで謎の渦に巻き込まれ

    そのまま虚数空間の彼方に消えた。

    ?

    浅野谷の行方は誰も知らない。

    ?

    目が覚めて、飛び起きた。

    全身が汗でびっしょりだ。

    嗚呼、なんだ夢か。

    それにしてもなんたる夢か。

    縁起でもない。

    「28番、何起きてんの。早く寝て」

    柵の向こうから

    感情の籠らない不愛想な声が飛んできた。

    「あ、はい。すみません」

    浅野谷は再び

    煎餅布団に包まって身を小さくした。

    ベトついた汗が不愉快に体を冷やしていく。

    浅野谷はその冷たさに身を委ねて静止した。

    夜も眩しく雑居房を照らす蛍光灯の光が

    いつまでも瞼の裏から去ってくれなかった。

    ?

    ?アカリ?

    ?

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  • 投稿日時

    走れ、二八番(お題:ランナーズハイ)【阿】

    ――逃げることと飛ぶことの

    区別がつかなくなった午後三時。?

    ?

    真昼の都会の繁華街を

    浅野は必死で走っていた。

    今にも後ろから

    パトカーが追いかけてくるかもしれない。

    横合いから警官が躍り出てきて

    取り押さえられるかもしれない。

    しがないサラリーマンの浅野にとって

    それは現実感の全くない悪夢だった。

    普段から営業で外回りをしているとはいえ

    その移動のほとんどは車である。

    浅野は決して日頃から

    大地に親しんでいる類の人間ではなかった。

    地面を蹴る毎に、全身に慣れない反動が

    ダメージとして返ってくる。

    肺臓へ送り込む空気の吸引が追い付かない。

    頼りない下半身が

    上半身の重みに耐えきれず

    重心をグラグラと揺らす。

    咄嗟の判断でラマーズ法を試みるも

    今度は横っ腹に激痛が走り始めた。

    汗が止まらない。

    頭のてっぺんから汗が下に下に垂れてくる。

    もはやこれが冷や汗・脂汗・運動汗の

    どれなのか、区別もつかない。

    浅野は己の運動不足を嘆いた。

    そしてこんなことになってしまった

    己の浅慮を何よりも厭悪した。

    ?

    浅野にはどうしても金が必要だった。

    元カノが癇癪を起こして無茶苦茶にした

    家のリフォーム代、約20万円。

    突発的な傷心旅行に散財した金

    約15万円。

    その後ヤケになって入った

    キャバクラの会計、25万円。

    ただの失恋の傷が、気付けば

    どう工面しても返せないほどに

    膿んで膨れ上がっていた。

    なんであそこで

    ドンペリなんて入れてしまったのか。

    それは、あのキャバ嬢に

    元カノの面影を感じたからよ。

    ルルル。男は船。女は港。

    ただし、船が港に着くまで

    無事かどうかなんてわかんないけどね。

    はは。おもろ。

    浅野は限界だった。

    ?

    そんなある日

    閑寂の耳鳴りがする我が家で一人

    浅野は求人情報の

    フリーペーパーを捲っていた。

    何か腹案があったわけではない。

    単なる現実逃避である。

    浅野は、もし自分が広告代理店に勤めず

    焼き肉屋の兄ちゃんとして

    溌溂と働いていたならば

    そもそも二八の男などと謗られる事もなく

    こんな事態にも

    陥っていなかったのではなかろうか。

    そんなパラレルワールドを空想しては

    溜息をついていた。

    頭の中に黒雲が蠢いていて

    今にも降り出しそうだった。

    もし降り出してしまえば

    その驟雨は瞼から流れ出るだろう。

    その時は思いっきり嗚咽してやろう。

    号泣して叫び回ってやろう。

    そしたら神様も見るに見かねて

    俺の元にドラえもんを

    送ったりしてくれないかなぁ。

    しかし現実的に考えれば

    ここで泣き叫んだ場合

    訪ねてくるのはタンクトップに

    トライバル刺青の角刈りマッチョに違いなく

    浅野は涙を捨てた。

    すると潤んだ瞳にぼやけた

    「急募」という文字が浮かんできた。

    滲んで見えるその文字は

    今まさに世間の荒波に呑まれ、溺れつつある

    自らのSOSのようにも感じた。

    「簡単なおつかい業務」

    「指示通りに動くだけ」

    「詳細はDM、又はお電話にて」。

    ざっと目を通して浅野は呆れた。

    呆れ果てた。嘆かわしいことだ。

    今時こんなあからさまな詐欺の手口に

    引っかかる阿呆がおるのだろうか。

    しかしその中に気になる一節を見つけた。

    見つけてしまった。「即日5万円~」。

    浅野はすぐさま電話をかけた。

    ?

    電話口に出た担当は架田という男だった。

    何でも架田は上級国民に対しての

    雑務全般を代行するサービス

    というのを行っているらしく

    今回はそのクライアントから突然

    明日の買い物に付き合うよう依頼があり

    急なことで人手が足りず

    バイトを探していたのだという。

    「ホントに買い物に付き合う

    だけでいいんですか?」

    「ええ。直接クライアント様と

    現地で合流してください。

    後はクライアント様から

    買い物の指示がありますから

    それに従ってください。

    拘束時間は一時間もないと思います」

    「え?一時間で五万円貰えるんですか?」

    「上級国民の方々は忙しいご身分ですから。

    ただ、買い物の大きさによっては

    五万と言わず十万、二十万

    という場合もありますよ」

    「一時間、買い物に付き合うだけで

    そんなに貰えるんですか?」

    「はい。上級国民の方々にとっては

    金より時間なんです。

    我が社のクライアントは

    一時間で何百万と

    稼ぐような方々ばかりですから」

    浅野は上級国民の豪快さに嘆息した。

    同時にカースト制度並みに

    不平等な世の中を憎んだ。

    今からでもマルキシズムに走って

    ネオ全共闘でも旗揚げしてやろうかしら。

    いやそんなことより金だ。

    金金金金金。

    元気があれば何でもできる。

    しかし金がなければ元気もない。

    この道を行けばどうなることか。

    危ぶむなかれ。危ぶめば銭はなし。

    迷わずいけよ。信州には行くな。馬鹿野郎。

    浅野の心の中に

    ボンバイエが響き渡っていた。

    ?

    ?アカリ?

    ?

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  • 投稿日時

    二八の男(お題:蕎麦と饂飩)【離】

    忘我のうちに

    私はしばらく人込みを彷徨い歩いていた。

    頭に蕎麦が乗った男を見た現地の人々は

    戸惑い、皆これを遠巻きに倦厭したが

    私はもはや明鏡止水の境地にあった。

    泰然自若として憚らなかった。

    何故なら一時的に心が死んでいたからだ。

    仮死状態にあっては

    羞恥も面目も意味をなさないものなのだな。

    私はある種の

    良くない悟りを開いた気分だった。

    しかし、意識が息を吹き返しては

    動揺して頓死してしまうかもしれない。

    危うく思った私は、途中にあった手洗いで

    体に纏わりつく胡乱なものを

    急ぎ洗い落とした。

    すると何ともいえない寂寥感が襲ってきた。

    人込みの中にいて

    まるで一人荒野を歩いているようだった。

    女に出て行かれ

    ヤタケタで信州くんだりまで来て

    蕎麦屋に入って、尚も私は孤独だった。

    何一つ満たされなかった。

    私は十割の男になるためにここへ来た。

    ところがどうだろう

    今の私は二分五厘くらいに

    小さくなっている気がする。

    これなら東京で二八蕎麦男だった方が

    まだマシだった。

    帰ろう。我が家へ。

    白塵の支配する1LDKへ。

    嗚呼、やだなぁ。めんどくさいなぁ。

    ハウスクリーニング頼もうかなぁ。

    いやでもタクシー代がなぁ。

    ?

    纏まらない思考で駅へ向かっていると

    黒塗りの看板が光って見えた。

    「きよみず」という金文字が

    その中に細く舞っている。

    さっきの店とは真逆の風貌。

    その佇まいに、静かな誇りを感じた私は

    此処を最期と立ち寄ってみることにした。

    「きよみず」という店名からして

    自分にはお誂え向きだ。

    ちょうど今、そんなところから

    飛び降りたい気分なのだから。

    相変わらずヤタケタな気分には

    変わりなかったがしかし、意に反して

    店内は趣深い内装で居心地がよかった。

    店自体が温度を持っているような

    暖かで静かな木の香りのする店。

    広さは先程の店より少し広く

    四人掛けのテーブルが六つに

    カウンター席が八つ。

    お客は既に十人以上入っている。

    中々繁盛してるじゃないか。

    手入れの行き届いた

    木製のテーブルに腰を掛けると

    「いらっしゃいませ」

    凛と澄み切った良く通る声で

    女店員が一人駆け寄ってきた。

    また女か!と身構えたのも束の間

    私は一瞬にして意を翻した。

    その女のあまりの美貌に

    目を奪われたからである。

    派手なタイプではないが

    朝ドラ女優のような正統派の美人であった。

    艶のある黒髪を肩口あたりで整えている様が

    健康的な快活さを伺わせる。

    さっきの店の女と同じ人種とは思えない。

    向こうが出っ歯の義経なら

    こちらは牛若丸だ。

    そういえば牛若丸の本当のモデルは

    頼朝だと聞いたことがある。

    なるほど九郎判官と鎌倉殿では

    勝負は決している。

    ならば今度こそ

    本物の蕎麦が食えるのではないか。

    と、思ったがメニューに蕎麦がない。

    なんということか。

    外観からはわからなかったが

    此処は饂飩屋であった。

    しかし、考えようによっては

    これは僥倖ではないか。

    今思えば私は、女に報復されたことに

    端を発して蕎麦に拘泥し

    いつの間にか意趣返しの念に囚われ

    蕎麦の世界に

    閉じ込められていたんじゃないか。

    その結果、蕎麦に嬲られ、嘲られ

    ボロボロになってこの饂飩屋に辿り着いた。

    これはお導きだ。神の声が聞こえる。

    「男ならば、太く短く生きよ」と。

    細く長く生きるなど、男の道ではないのだ。

    私の誠は、饂飩の先にしかないのだ。

    嗚呼、やっと道の開ける時がきた。

    否が応にも高鳴る期待に呼応するかの如く

    鎌倉殿の饗応は心地良いものであった。

    ただの水でさえ

    鎌倉殿が運んでくるとそれは

    アムリタの聖水の如き甘露に感じられた。

    そしてついに饂飩がきた。

    誂えたのはおろし饂飩である。

    何故またおろし饂飩なのか。

    これには密かな打算・腹案があった。

    考えてみれば、あのような因業な店でさえ

    おろし蕎麦の味は確かだったのである。

    いわんやこの店のおろし饂飩の味たるや

    蕎麦と饂飩の垣根など遥かに超えて

    耶蘇や釈迦でも口にしたことのない

    神懸りな絶品に違いない。

    私は内心で勝利を確信しながら

    割り箸を丁寧に割り

    この先の有望なる前途を祝して

    丁寧に饂飩と薬味と大根おろしを

    つゆの中で混ぜ合わせ

    そしてゆっくりとした所作でこれを啜った。

    ?

    地獄のような味がした。

    絶望を雑巾絞りしたようなつゆは

    独特の臭味をもってどこまでもしつこく

    麺は太すぎてもはや

    マカロニのようなというか

    祟り神のニョロニョロみたいというか

    果たしてこれ食物として機能しているのか

    脳髄が錯乱状態にある上に

    蜘蛛の糸に群がる亡者の苦しみを

    煮詰めたような薬味と

    神が山中鹿介に与えるはずだった七難八苦を

    山盛りに削ったような大根おろしは

    もはやこれのどこに原材料の味が

    残っているのかわけがわからない。

    全体的に、これならシュールストレミングと

    ブルーチーズの佃煮の方が

    全然イケるんじゃないかという有様で

    私は昏倒して意識を涅槃に飛ばさないよう

    丹田に力を籠め、尻の穴を絞めて

    脂汗を流しながらこの食事という名目の

    責め苦に耐えていた。

    「お勘定!」

    私は堪え切れず悲嘆して

    千円札を机に叩きつけ

    疾風の如く店の外へ遁走した。

    何故そんなことをしたのか?

    涙だ。

    あまりの苦渋に涙が溢れ

    止められなかったのだ。

    しかし、男の涙を

    容易く余人に見せては人生の行き止まり。

    結果、私は食半ばにして

    己が感情に行動を支配され

    戦を投げ出してしまった。

    負けた。私は負けた。

    きっとあの女

    黄泉の国であれを拵えたに違いない。

    何のために?

    私の味覚を破壊するためにだ。

    思えば義仲を討った義経は

    頼朝の命によってこれを行ったのだ。

    私はとんだ思い違いをしていた。

    私が木曽義仲であるならば

    鎌倉殿が味方のわけがないじゃないか。

    結果、私は敗北した。

    やはり史実は変えられないのか。

    木曽義仲は源氏に滅ぼされる運命から

    逃れられないのか。

    そして私は同じようなことを

    前にも言っていたような気がする。

    脳髄が痺れてもうそれもよくわからない。

    わからない。

    私にはもう何が誠で

    何が嘘なのかわからない。

    体を引きづるようにして東京に戻った私は

    自宅近くで二八蕎麦を食べた。

    なんだかとてもホッとした。

    人生、本音二割で生きていこうと

    そう思った。

    ?

    ?アカリ?

    ?

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    二八の男(お題:蕎麦と饂飩)【破】

    ?

    私は現実の扉を開いた。

    すると目の前に門前町が広がっていた。

    その中を、学術都市らしく

    真面目そうな人々が行き来している。

    これは、蕎麦の方も

    さぞかし真面目に違いない。

    私は導かれるように

    目の前の雑踏の中に身を吸い込ませた。

    少し行くと

    何だか気になる蕎麦屋を見つけた。

    全体的に古びていて

    まるで昭和の残骸のような店構えである。

    隠れた名店というものは

    自己主張の弱いものである。

    更にこの、見るからに

    外見にリソースを割いていない姿勢。

    本物だ。本物がここにあるに違いない。

    私は勇み足で「かたじけない」

    と言いながら暖簾を潜った。

    何がかたじけないのかは

    自分でもわからなかった。

    いらっしゃい。

    店主の声が店の奥から…否。

    何も聞えなかった。

    見ると、女の店員が一人

    盆を持ったまま

    テレビを見て突っ立っている。

    四人掛けのテーブル席が四つ。

    客は一人もいない。

    私は女の近くの席に無言で尻を据えた。

    女はそれでも動かない。

    なんたる怠慢であろうか。

    わざわざ都会から客人が来ているというのに

    シカトを決め込むとは。

    この女、そんなに

    鬼平犯科帳の再放送が大事なのか。

    私はわざと大きく咳払いをした。

    あまり大きくし過ぎて

    本当に咳き込んでしまった。

    女はやっとこちらを見た。

    怪訝そうな眼差しであった。

    さては私を肺結核症患者か

    何かと訝っているのか。

    無礼な女である。

    女は裏手からガラスコップに入れた

    水を持ってくると

    必要以上の膂力でテーブルに叩きつけた。

    派手に飛沫が飛んで

    テーブルと私のTシャツに

    斑な染みをつくった。

    コップの水が飲んでもないのに

    半分に減った。

    おのれこのアマ、という心を

    しかし私は圧し留めて平生に振舞った。

    それは私が女に対抗しても

    ろくなことにならないことを

    知った上でここにいるからだ。

    「おろし蕎麦ひとつ」

    私は何食わぬ顔で注文した。

    女は発語どころか会釈すらしない。

    かろうじて意思疎通は叶っていたらしく

    まもなくしておろし蕎麦が運ばれてきた。

    そしてまたも女が要らぬ膂力で

    その椀を叩きつけるように置いたものだから

    つゆが四方に飛び散り

    私のTシャツは

    更にヴィンテージ加工された。

    私は耐えた。

    ここで怒れば負けである。

    殊に男女の戦いにおいては辛抱が要なのだ。

    しかしこの女、妙に個性的な顔をしていた。

    女にしても大分と背が低く

    遠くからでもわかるほどの出っ歯であった。

    この特徴どこかで

    と心覚え帳を手繰ってみれば

    嗚呼そうそう、これは平家物語に記された

    源義経その人ではないか。

    なるほど今の私は

    恋愛という戦に敗北し都を追われ

    信州に逃れた令和の木曽義仲である。

    そして義仲は

    九郎判官義経によって討たれた。

    この女が義経の名代というならば

    この不遜な振る舞いも

    合点がいくというもの。

    さらば尚更ここで負けるわけにはいかぬ。

    木曽義仲の無念、ここで晴らしてみせよう。

    そう意気込んで私は蕎麦を混ぜ合わせ

    一気に口中にかきこんだ。

    美味い。激烈に美味い。

    爽やかな朝霧を思わせる

    程よく濃厚なつゆを吸った麺が

    舌に八岐大蛇のように絡みつき

    腰を振って飛び跳ねている。

    そのヨサコイのような食感の心地良さ。

    そこに大根おろしが

    山を彩る雪の如く降り注ぎ

    薬味が峰を覆う白雲のようにして

    口中に微涼を生じた。

    義経の無礼を差し引いても

    お釣りが来るほどの美味さだった。

    私は忘我のうちに

    これを口にかきこみ続けた。

    いつの間にか、別の客が

    後ろのテーブル席についていた。

    目の端に、女が盛り蕎麦を

    運んでいるのが見えた。

    その女の像が傾いた。

    次いで頭に不快な粘っこい

    ドロドロした感触が起こった。

    更に追って冷たく黒い雨が降り注いだ。

    私は箸を止めて静止した。

    女が何かに蹴躓いて私に

    蕎麦とつゆをコンボで浴びせかけたのだ。

    身も心もグチャグチャの私は

    しかし不信に思い

    女の足元をチラと盗み見た。

    蹴躓くようなものは何もなかった。

    「お勘定!」私は堪え切れず

    憤慨して千円札を机に叩きつけ

    脱兎の如く店の外へ遁走した。

    何故そんなことをしたのか?涙だ。

    あまりの屈辱に涙が溢れ

    止められなかったのだ。

    しかし、男の涙を

    容易く余人に見せては人生の行き止まり。

    結果、私は食半ばにして

    己が感情に行動を支配され

    戦を投げ出してしまった。

    負けた。私は負けた。

    きっとあの女、何も無いところで

    わざとバランスを崩したに違いない。

    何のために?

    私の感情を刺激するためにだ。

    結果、私は敗北した。

    やはり史実は変えられないのか。

    木曽義仲は九郎判官義経に

    滅ぼされる運命から逃れられないのか。

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    ?アカリ?

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    二八の男(お題:蕎麦と饂飩)【守】

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    ――私は十割になれぬまま

    八割の嘘と二割の涙を啜り続けた。

    ?

    帰宅すると部屋中に白塵が舞っていた。

    1LDKの居間から鈍い音が響いてくる。

    バン。バン。ドスン。

    女が蕎麦を打っていた。

    居間のテーブルの上で打っていた。

    冷蔵庫の傍らには長い麺棒が立てかけられ

    床には大きなこね鉢が転がっている。

    女は生地を両手に抱え

    押し込み、捻り、巻き込み

    一心不乱にテーブルに叩きつけている。

    本気である。

    「なにやってんの?」

    「菊練り」

    女は振り返りもせずに短くそう答えた。

    「なにそれ?」

    「邪魔しないで。今、粉の人格を

    ひとつに統合してるところなの」

    意味が分からないので

    戸口に突っ立ったまま

    手持ちの携帯で調べてみた。

    なんでも菊練りとは、蕎麦生地を纏めながら

    菊の花のような模様を作る練り方らしい。

    「うちを葬式会場にするつもりかい」

    「見た目が花びらになるまで辞められないの」

    すでに女の頭の中がお花畑だ。

    と言いたかったが、女の傍らには

    包丁があったので言い出せなかった。

    「その、なんで蕎麦を

    打ってらっしゃるんですか」

    「私は十割で生きていたいの」

    「どういう意味ですか」

    「あなたは二八蕎麦なのよ。

    いくら広告代理店だからって

    建前ばっかり」

    「えーと

    僕の本音と建前の比率が二対八だと。

    信用できない二割に苛々してらっしゃると」

    「いいえ、八割よ」

    ドバン。という音がして粉塊が潰れた。

    テーブルにひしゃげて広がった

    それが自分のように感じた。

    「今何時だと思ってるの」

    「あ、それは飲み会が長引いて」

    「楽しかった?」

    「いや、ずっと部長の武勇伝を聞いてた」

    「あなたの武勇伝は?」

    「へ?」

    「交際記念日にホテルで何してたの?」

    血の気が一気に引いた。

    交際記念日。全く覚えてなかった。

    むしろよく覚えていたものだと

    女をいじらしく思った。

    同時に良心の呵責が

    大蛇のように心臓を締め付けてくる。

    そう、今はそれどころではない。

    一瞬でも気を抜いたら

    意識が涅槃の彼方に遁走してしまいそうだ。

    なんだか息をするのも億劫になってきた。

    破裂音のような

    蕎麦打ちの音が一際大きく室内に響いた。

    瞬時に魂がグラグラの現実に

    引き戻されて苦しく三転倒立した。

    「私は十割で怒っている。

    あなたの八割の嘘で凌げる?」

    喉がカラカラで言い返せない。

    虚脱した体に僅かに残っている

    ワンナイトの熱が

    下半身から這うように昇ってきて

    その首を更に締め上げる。

    「黙ってないで何か言ったら?」

    そうだ。

    今、沈黙は金ではない。むしろ鉛だ。

    このままでは船ごと沈んでしまう。

    何か言わなければ。

    その一心で丹田に精神を集中させた。

    そして無念無想の境地から

    搾り出た言葉ひとつ。

    「その、GPS?」

    ?

    気付けば私は信州にいた。

    何故かはわからない。

    都を追われた

    木曽義仲の霊に導かれたのだろうか。

    女の去った自宅は惨憺たる有様だった。

    蕎麦粉が静電気で

    現代アートのように壁に付着し

    排水溝はドロドロに詰まり

    エアコンのフィルターは滅却。

    パソコンは死亡してただの箱となった。

    粉雪状態の床を見て

    私はレミオロメンを絶唱した。

    夜中の1時であった。

    ドアを激しく叩く者がある。

    トライバル柄の刺青。タンクトップ。

    角刈りマッチョ。右フック。

    私の意識はそこで途絶えている。

    目が覚めて朝。

    ふらつく足取りで表に出ると

    世間が当たり前の顔をして歩いている。

    私は当たり前ではいられない。

    タクシーがビュンビュン通り過ぎていく。

    勿体ない気がしたから一つ拾った。

    「長野県まで」12万円。クレジット。

    Xのタイムラインをスライド。

    「当日50万円!

    審査不安でも本当に借りれた!」

    なんだ。余裕じゃん。

    しかし私は何故、信州にいるのか。

    私に聞いてみよう。

    私は私の中を訪ねてみた。

    すると、鬼のような形相で

    蕎麦を打っている私がいたので

    私はその怒れる私にインタビューしてみた。

    「本当の蕎麦を食べるためだよ。

    あの女、大体なんだあれは。

    あんな、打ち台も拵えずに横着しやがって。

    どうせあのテーブルだって

    消毒も拭きもせずに

    打ってたに違いないんだ。

    そんな黴臭いもんが蕎麦って言えるかい?

    てやんでい。言えるかっての。

    何が十割だ。ブドウ球菌女が。

    だからなあ

    俺はホントの十割を探しにきたんだよ。

    ホントの十割を摂取して

    ホントの十割になるんだよ。

    八割虚言野郎だと?

    営業の苦労も知らん大学女め。

    これは反撃だよ、なあお前。

    本物の蕎麦食ったら

    俺らまだ負けじゃねえんだ」

    言いながら、憤怒に駆られた私は

    そのまま蕎麦の中に

    吸い込まれて消えていった。

    真っ赤な蕎麦生地が

    打ち台の上にポツネンと残った。

    その赤色を見て

    私の心の中に情熱の火が僅かに灯った。

    そうだ。

    私は蕎麦を食うためにここに来たのだ。

    そして本当の蕎麦と出会った先に

    細長くともコシのある道が

    開けているに違いない。

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    ?アカリ?

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    お願いします??

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    小説のネタを募集させていただきます??♀?
    おかえしができるとしたらこれかな?と思いまして
    来てくださった方に
    大喜利のお題的にしていただいたものをお書きいただき
    それを小説の種として使わせていただきます!
    いただいたお題からランダムで一日一個
    掌編小説or短編小説にして行けたらと思っております。
    次回は出来れば商業で
    随筆でなく小説集を出したいと考えているのですが
    自分の小説より皆さんに還元できる形の
    小説集に出来ればと思ったので
    このような形にさせていただければと思います?
    よろしくお願いいたします??♀?



    ?アカリ?
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    本が売れているようで

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    編集者から珍しく電話がかかってきた。

    2月に出した短編集がランキングに入って

    地上波にその名前が

    表示されるかもしれないとのこと。

    何でも「殿様の昼飯」という番組らしい。

    ということは

    ばらずし・お吸い物・茶わん蒸し

    などに並んで私の本がグズグズに煮込まれ

    ほどよい糊のようになって

    供せられるということだろうか。

    その場合、もしハードカバーの

    ポリプロピレンが溶けきれずに残り

    殿様の喉に詰まり

    あわやご逝去などの事態に到ったならば

    私は一体どうなってしまうのだろうか?

    その殿様が古ローマの

    ヘリオガバルス並の暗君だったならば

    ワンチャン私の石像がたてられたり

    何となれば何万石かもらって

    地方大名として

    左団扇で暮らせるかもしれない。

    しかし、普通に考えれば切腹であろう。

    その場合、介錯人は

    こちらで頼めるのだろうか?

    今も伝説の首切り役人

    山田浅右衛門の家業は

    続いているのだろうか?

    もしかの山田浅右衛門の

    紙一重の秘技を目の当たりに出来るのならば

    今際の際に是非ともお願いしたいものだ。

    ?

    と、いつものように妄想が白痴の彼方に

    飛び立とうとするのはおいといて。

    これは結構凄いんじゃないか?

    商業出版ほどの広告も営業もなしに

    これと言って推せるような

    パンチラインになる経歴もない帯の本が

    しかも、しがない一夜職の女の本が

    直木賞作家などと

    同じランキングに入るなんて。

    「これは結構凄いんじゃないですか?」

    「まあ、急遽差し込みのニュースや

    撮れ高のある企画とかが入ってきたら

    放送されないかもしれませんけどね」

    「そんなこと言わずにとりあえず

    一緒に喜んでもらっといてもらった方が

    ××さんの功徳にもなると思うんですがね」

    「そうですか、まあ売上が正式に出るのは

    五月くらいになりますから」

    「じゃあ五月は五月晴れですね」

    「まあ五月雨にならないよう祈りましょう」

    「あの、まあまあ言うの

    辞めてもらってもいいですか?」

    私はヒロユキのような口調でそう言って

    電話を置いた。

    ?

    そして無事、放送に乗った。

    ?

    というか後日

    三省堂池袋書店に行ってみると

    週間ランキングノンフィクションで

    一位になって棚に飾られていた。

    まさか初出版した本が

    あのアドラーの隣に並ぶ日が来ようとは。

    明日は空から

    グングニルが降ってくるんじゃないかしら。

    ?

    しかしこれは、とにもかくにも

    地上波に出た上にこの上守備である。

    さしもの私もこれを自慢…

    いやさ宣伝しなければなるまい。

    それが渡世

    いや、人情、いや仁義

    または十界互具における

    一念三千の法理の顕現であろう。

    私は一体何を言っているのか。

    わからない。

    そもそも私が写メ日記で

    こんなことを嘯いて

    果たして喧伝になるのか。

    それとも宣伝カーをレンタルして

    渋谷スクランブル交差点の真ん中に乗りつけ

    壇上で泡沫候補の断末魔の如く

    「ノンフィクション!ノンフィクション!」

    と叫べぶべきなのだろうか。

    ?

    わからない。私には何もわからない。

    ?

    ?アカリ?

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