
『右園死児報告』、カクヨム版を読み終わりました。
これは、「右園死児(うぞのしにこ)」という厄災レベルの怪現象を引き起こす文字列について、報告書の形で書かれていくホラー。
人物やら物体やら地名やらに「右園死児」を使用するととんでもない事態になってしまうので、国が対策をしているのだが、被害を抑えるのを優先するために非情な手段をとることもあるという日本が舞台。
じっとりした謎解きホラーかと思ったら、途中からSFホラーアクションに。
この感覚はどこかで…と思ったら、「これはホラーゲームをプレイする感覚だ!」と。
ホラーゲームは、途中途中で入手できるメモなどの文書からそこで何が起こったのかが明かされていき、最終決戦の場に突入するというものが多いじゃないですか。
それに似ているんですよ。
そういうゲームをやったりプレイ動画を観る人は、すんなり入り込めるんじゃないかと思います。
物語が「人間VS怪異」や「善VS悪」の二極じゃないところも好きですね。
そして、登場人物も魅力的。
特に「神谷修二」が好き。
彼は探偵なのですが、ある人物に右園死児案件の調査を依頼されたことから深く関わることになってしまった人物。
老人なのに異常に身体能力が高く、推測される年齢より若く見えるらしいのですが、報告書で明かされる彼の謎も興味深い。
最終決戦のために開発された装備が、なぜかトレンチコートとハットなのですが、その理由が「神谷に似合うから」だったとしても、私は全く驚かない。
軍の研究主任である「田島茜」もカッコイイんですよ。
「人間として右園死児に立ち向かう」という覚悟がすごい。
あと、最終決戦後の、軍研究員「朝倉光雄」が語る内容にはグッときましたね…。
『右園死児報告』、私はめちゃくちゃ好きです。
じっとりしたホラーを求める方にはオススメできませんが、熱いバトルが好きな方には読んでみてほしいなと。
先月から、カクヨムで続編『右園死児報告 THE NET』が公開されてるらしいので、こちらも読まねば…。