
どうも。
やたらゆっくり歩くカップルに行く手を阻まれ、電車を逃しました。
別れる呪いをかけても許される気はしますが、次の電車を待てばいいだけなので、心を落ち着かせようと思いなおしました。
どうせ別れるし。
それはさておき。
今回は、『その着せ替え人形は恋をする』を。
漫画アプリでコツコツ読んでたんですが、アプリのシステムが変わったことで、一気に完結まで読めたという。
五条新菜(わかな)は、雛人形の頭部を作る「頭師」を目指す男子高校生。
両親を幼い頃に亡くし、頭師である祖父の元で修行に励んでいる。
ある日、被服室で雛人形用の衣装を作っているとところに、クラスメイトの喜多川海夢(まりん)が入ってくる。
海夢は美少女で、五条が「住む世界が違う」と感じるほどの一際目立つ存在。
そんな彼女に、五条はコスプレの衣装作りを頼まれてしまうのだが…。
以上がざっくりとしたあらすじ。
ラブコメなのですが、そこまで恋愛の要素は強くないような。
五条や海夢、そして彼らが関わる人々が「好きなことに向き合う」姿を描いている感じのほうが強い印象なんですよね。
何か好きな物事に取り組んでいる人には、心に刺さるものがあるはず。
私も高校の頃は文芸部で、書くことの難しさを思い知り、自分は読む側でいいや…と思っていたのですが、なんやかんやでこうして文章を書いてるんだよなぁと。
それが好きだ、楽しいという気持ちが大切なんでしょうね。
恋愛要素は強くないとはいえ、しっかりラブコメですし、ちょっとしたお色気もあり。
惚れる側がそっちか…という感じなのもまたおもしろい。
恋路の邪魔をする存在が皆無、むしろ温かく見守る人しかいないので、安心して読めます。
だからこそ、五条が恋心を自覚するシーンが映えるんですよね。
恋をするって、キレイな感情だけじゃないよなぁ…というのを思い出させてくれます。
最終巻の表紙がネタバレではあるのですが、温かい気持ちになれるラストでした。
大人になった2人もまた良くて、お子さんがいる方なら、こういった関係になれる相手を見つけてほしいと思うかも。
そういった感じのお話なので、大人でも楽しめるのではないかなと。
遠ざかっていた趣味をまた始めたいと思うかもしれませんよ。
好きなものを楽しむって大事。
という感じで始まります。
ラブコメなんですが、恋愛よりも「好きなことに向き合う」ということについてが大きいのかなと。
コスプレに限らず、何かをすることが好きな人の心に刺さると思うんですよね。
好きなことを職業にしたいと目指すのもいいし、そうならなくても趣味として楽しんでいけばいいし。
努力は人を裏切るけど、好きなことなら続けられるって水木しげるも言ってたなと。
私も高校の頃は文芸部で、書くことの難しさを思い知り、「自分は読む専門でいいな…」となったんですが、なんやかんやでこうして書いているし。