あかねさんの心のエッセイ集第1弾 :
心のオアシス💧
山手線に乗っている1人のマダム。
片手には紀伊國屋のエコバッグ、もう片方の手にはブックカバーをまとった書籍。
黙々と読書にふけるその姿は、週末の昼間の山手線に決して似つかわしくないが、
その異質な空気が不思議と私に癒しをくれた。
パンパンに詰まった車内、人々のストレスが充満してるのも無理ないよね。
でも、そんな中でマイペースに佇むその姿を見て、私の心は癒しを感じていた。
私の居場所を再提示してくれる、そんな癒しを。
だって、私も底なしのマイペースな人間だから。
同類の存在に惹かれてしまったのだろうきっと。
満員電車に揺られる時、いつの間にか自分を見失いそうに感じていた。
険しい顔をした人たちに囲まれて、ふと孤独を感じることってない?
私はある笑
私はそんな時、静かに本を読むそのマダムに心のオアシスを見たんだ。
だからと言って、私自身が誰かのオアシスになれるだなんて、全然思えない。
オアシスってなろうと思ってなれるものでもないし、意識したら遠ざかってしまいそう。
だからそんなこと、意識さえしない。
でも、もしあなたの心のオアシスがどこかにあるなら、いつか私にそっと教えてね。
きっと私も、あなたのオアシスの存在に少し救われるだろうから。
そしていつの間にか、
気づいたらそのマダムはもう車内から姿を消していた。
車内も少し空いて、喜ばしいはずなのに、私は何故かちょっとした喪失感に包まれていた。
社内のオアシスがいつの間にか居なくなっていたから。
けど、オアシスなんて固定じゃなくていいんだよね。本来。
だってもし1つに執着したら、なくなった時にまた自分を見失ってしまうから。
私は自分を決して見失いたくない。
その思いだけは、変わらず大事にしてるよ。
これからも一瞬一瞬のオアシスに癒しを感じながら、自分を手放さないために生きていくのさ。
そしてその一瞬の癒しが、尊くて心に残るんだと思う。
あかね✍️