かの有名なタモリさんのご著書の中で、自分を成り立たせている社会上の状況、すなわち会社員や経営者などの属性から子供の数、親友の有無などを横軸とし、親の職業や、家系、伯父叔母の資産、子供の卒業学校名などを縦軸と表現し、その縦軸と横軸の交差したものが自分自身であると述べています。そうすると、自分とは一体なんなのか、絶対的なものがないんだと。そんな自分を成り立たせている横軸も縦軸も”余分なもの”であり、それを切り離した状態を、便宜上”実在のゼロ地点”と呼んだと記述があります。



私はこの洞察が大変面白いと思いました。人は日々、社会という枠の中で、しつけられ、教育され、模倣され、洗脳され、鈍化され、自分の本音が分からなくなってきている場面があります。だれでもないあなたに、だれでもないわたしを開示する自由を謳歌したい衝動に駆られます。