オイルマッサージしているときに、”44歳なんですか？”と急に聞かれて、どきっとした。え？なんで知っているんだろう？と思ったら、プロフィールにそう書いてあるという。自分のプロフィールもちゃんと見ないまま、私は背番号44を名乗った。以前いたお店では、もう40を過ぎているのに、永遠の24歳とか言わされて、さすがに無理があるだろうと内心思いつつ、どうして世の中は女性の魅力を若さに限定にするんだろうと、心の中は空虚感でいっぱいだった。素の自分を出せないもどかしさは、次第に”熟女”という言葉を打ち出している広告に目がいくようになった。いつからが熟女なのかは人それぞれ解釈が違うものだけど、マダムレストは、素の私をそのまま使ってくれた。年齢が44という事実を隠すことなく、否定せず受け入れてくれた。偽らなくていいって、こんなにも楽なんだ。”年齢なんて単なる数字”ともいう。老いか若いかは、中身次第。私の背番号44は今だけなんだ。色んな背番号を楽しんでいきたい。魚が水を得たように、とても生きやすい。